泌尿器科のご案内

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診療科・部門のご案内

泌尿器科

概要

泌尿器科は腎・尿管・膀胱・尿道からなる尿路と精巣・精管・前立腺からなる精路を主に見る科です。その他に男性更年期や勃起障害、不妊症、男性思春期の遅れなども含まれます。
詳細は以下の対象臓器を症状からをご覧になり参考としてください。

泌尿器科で見る臓器

a.脳下垂体 

大脳からぶら下がるようにあり、成長ホルモン、副腎刺激ホルモン、乳腺を刺激するホルモン、腎に働いて尿を濃縮するホルモンおよび性腺(精巣)を刺激するホルモンを分泌する。精巣刺激ホルモンが働かないと思春期の男性化が起きない:声変わり、ひげなど。

b.副甲状腺(上皮小体) 

首の前面にある甲状腺の中に4つあり、カルシウムをコントロールする副甲状腺ホルモンを分泌する。このホルモンは骨からカルシウムを吸収したり、ビタミンDを活性化して腸管からカルシウムの吸収を進める。副甲状腺ホルモンは過剰に出ると血中のカルシウムが上昇し、尿路結石の原因となる。

c.副腎 

副腎は脳下垂体の副腎(皮質)刺激ホルモンにより アルドステロンと呼ばれる血圧を上げるホルモン、ステロイドホルモンおよび男性ホルモンを分泌する。中心部の副腎髄質からはアドレナリン(血圧上昇作用など)を分泌する。副腎腫瘍によるそれぞれのホルモンは過剰に分泌すると、血圧の上昇や肥満など種々の症状が出る。腫瘍の場合がんは少ないが、手術の対象になることも少なくない。

d.腎(臓) 

血液をろ過して老廃物を尿として体外に出す機能で、これが低下すると血液透析や腎移植の対象になる。慢性腎炎や糖尿病性腎症は腎臓内科が領域で、泌尿器科では腎腫瘍(ほとんどがガン)、腎結石の治療を行う。腎の感染症である腎盂腎炎は内科でも泌尿器科でも治療が行われる。

e.尿管(+腎盂:じんう) 

腎で作られた尿は腎盂から尿管を通り膀胱に流れる。尿管は腸と同じように動いて尿を膀胱に押し出す(蠕動:ぜんどう)。腎から結石が落ちてきて尿管結石になると多くの場合、腹部と腰背部に激痛が起きる。細菌は膀胱から逆流などして腎盂腎炎、尿管炎となり腰痛と高熱を起こす。頻度は少ないが、腎盂や尿管にがんが発生する。

f.膀胱 

尿を一時的に貯めるところで、大人の場合は150ml程度で尿意が出て、200−300mlで我慢ができなくなり排尿する。加齢により尿の回数が増えたり(頻尿)、夜間に尿に起きたり(夜間頻尿)、尿は漏れたりする(尿失禁)が、感染や前立腺肥大症、膀胱がんなどでも起きることがあり、症状が続く時は泌尿器科の専門医に受診することが大切である。脊椎疾患、脳梗塞や認知症などでも、頻尿や尿失禁が起こり、神経因性膀胱と呼ばれる。がんや感染(膀胱炎)はしばしば見られる。

g.尿道 

膀胱からの体外までの通過道で男性では20cm、女性では3cmくらいの長さである。膀胱に接して前立腺の囲まれた前立腺部尿道があるが、ここには精液が出てくる場所があり、精液も尿道を通り体外に出る。前立腺肥大症などで圧迫されると尿が出にくくなる。炎症(尿道炎)や外傷などで狭窄が起きることもある。

h.前立腺 

前立腺は精液の一部を分泌し、精子などと一緒に尿道を通り体外の出る(射精)。50歳をすぎると腺腫(良性のこぶ)ができて、尿が出にくくなる(排尿困難)が、飲酒後に尿が全く出なくなり、救急車で受診することもある(尿閉)。この場合は管を尿道から膀胱に入れて尿をとり出す(導尿)。前立腺には癌もしばしば見られ、菌が入ると急性前立腺となり、排尿痛および38ー39度の高熱となる。

i.精巣(睾丸) 

精巣の働きは精子を作る(造精)と男性ホルモンの生成と分泌である。これらは思春期に脳下垂体から分泌される性線刺激ホルモンにより開始、その後高齢なるまである程度維持される(低下は見られる)。20−40歳台には精巣がんが見られるが、現在ではほとんどが完治されるようになった。加齢とともに機能は低下し、男性更年期のホルモン値の基準もできた。 細菌による感染はほとんどなく、おたふくかぜに合併した精巣炎が見られる。精巣は出性時に陰嚢に下降していることがほとんどであるが、1歳になっても下降しない場合は手術の対象になる(停留精巣)。

j.精巣上体(副睾丸) 

精巣から出た場所に位置し、精子の形成に機能していると言われる。細菌性の精巣上体炎は時々見られ陰嚢が腫れて、高熱が出る(精巣上体炎)。

k.精管 

精子の通過する管で、精巣上体から前立腺まで繋がっている。前立腺の炎症は精管を精巣に向かって進んで精巣上体炎となる、精管炎はその走行から下腹部痛を起こす。精管を陰嚢から引き出して両側結紮して、避妊することもある(パイプカットと呼ばれる)。

l.陰茎 

陰茎内部は陰茎海綿体と尿道海綿体と後者に包まれる尿道から構成される。陰茎海綿体は血液の流入と流出の抑制により勃起する。勃起障害に対する最近の薬剤は陰茎の動脈を広げることにより作用を起こす。尿道の形成が胎児期に不十分であると尿道の屈曲などともに尿道下裂が見られる。立って排尿ができるように手術の対象になる。陰茎をつつんでいる皮膚は思秋期に亀頭が出るようになることが多いが、手を使っても出ない場合は真性包茎と呼ばれ、手術の対象になる。手で亀頭全体が容易に出る場合は仮性包茎と呼ばれる(手術は保険適用外)。小児では細菌性の亀頭包皮炎により、ペニスの先が腫れることがしばしばある。

m.陰嚢 

精巣を包んでいる袋であるが、精巣で精子を作る条件として体温では高温のために、体外にぶら下がっていると考えられる。陰嚢が腫れる場合には、精巣腫瘍(癌)、陰嚢水腫(袋に水がたまる)、精液瘤(精子は袋状にたまる)、精巣上体炎、おたふくかぜの精巣炎、精索静脈瘤(血液の逆流)などがあるが、緊急手術が必要なものは思春期の精索捻転症で急に陰嚢が痛みだし(特に夜間が多いとされる)、捻転が6時間以上持続する場合は精巣に血行障害が起きて造精などの低下が起きるとされている。 緊急手術は捻転を戻して、精巣を陰嚢内に固定することであり、反対側も捻転しやすいので同時に固定する(両側精巣固定術)。

機器の紹介

超音波画像診断装置

泌尿器科の臓器である腎・膀胱・前立腺は外来にて受診当日にも検査できます。

ビデオ軟性膀胱尿道鏡システム

尿道への粘膜麻酔のみで、写真のような軟性鏡を膀胱内に挿入し、膀胱と尿道の直接的な観察が当日でも可能です。

尿流量測定装置 フロースカイ

尿をためていただき、このトイレに排尿してもらうと尿の勢いを自動的に測定して結果をプリントアウトできる装置です。
さらに排尿後に超音波装置で残尿量(膀胱内残尿量)も測定できます。

MRI-超音波融合画像による3D前立線生検システム Biojet

MRI画像とリアルタイム見える超音波像を組み合わせて行う前立腺生検法装置です。従来の生検法に比べて、MRIで確認された病巣がより正確に生検できます。つまり、がん細胞の取り外れがすくなくなり、1回の生検での検出率が上昇します。腰椎麻酔にて行いますので、検査中の痛みは全くありません。

パンフレット(PDF)

医師紹介

北原 聡史きたはら さとし
役職 泌尿器科部長
専門・取得資格等 日本泌尿器科学会認定 専門医・指導医 日本内分泌学会認定 専門医(泌尿器科領域) 東京都身体障害指定医(膀胱直腸機能) 東京都難病指定医(泌尿器内分泌領域)
雇用形態 常勤
メッセージ

人工透析および重症外傷など以外は基本的には当日診察し、当院では対応できない場合は相談の上、近隣の大規模病院に至急紹介します。尚、特別な機器が必要な尿路結石の手術的治療は行っておらず、他院に紹介しています。

谷川 克己たにかわ かつみ
専門・取得資格等 日本泌尿器科学会認定専門医 月曜日および第1、3土曜日の外来
雇用形態 非常勤
メッセージ

不妊症や更年期障害は他の医師にお願いします。

内島 豊うちじま ゆたか
専門・取得資格等 ■専門 アンドロロジー(男性学)、性同一性障害、男性不妊症、腫瘍 ■資格 日本泌尿科学会認定専門医 日本GID(性同一性障害)学会認定医 日本医師会認定産業医 火曜日午前外来:GID外来初診担当
雇用形態 非常勤
尾山 博則おやま ひろのり
専門・取得資格等 ■専門 泌尿器科一般 ■資格 日本泌尿器科認定専門医 日本医師会認定専門医 東京都身体障害指定医(膀胱直腸障害) 木曜日午前の外来
雇用形態 非常勤
小路 直しょうじ すなお
雇用形態 非常勤

外来担当医表

午前 谷川 内島 北原 尾山 北原 小林(信)
(1.3.4.5週)
内島
(2週)
午後 谷川 北原 北原 水越 北原
(1・3・5週)
小路
(2・4週)
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休診・代診情報
  • 北原 午後 休診
  • 北原 一日 休診
  • 北原 午前 休診

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