仁和会総合病院 リハビリテーション科
仁和会訪問看護ステーション
作業療法士 髙橋健一
新年度となり、高齢者あんしん相談センター旭町を中心に企画したケアカフェを当院にて開催いたしました。
ケアカフェとは、医療や介護の現場に関わる方が、カフェのような気軽な雰囲気の中で、情報交換をする場です。地域の関係機関で連携を深め、地域の皆様にも還元できたらと思っております。
医療介護関係者向けの会でしたが、その中のミニ講座の内容「肩こりについて」をコラムとしてご紹介いたします。
などによる血液の循環不良と言われています。
「(こって)身体が硬くなる」→「血行が悪くなる」→「発痛物質が発生する」
→「痛みを感じる」の一連の流れは、どこかで断ち切らないと悪循環となります。
こってしまう筋肉は首から背中にかけての広い範囲でついています。その為、こっている周りを含めて、首や肩を大きく動かす運動が必要になります。
首のストレッチ(前屈) 10秒保持・2セット
:両手を首の後ろで組み、力を入れず、頭と手の重みでゆっくり前に倒します。
首のストレッチ(後屈) 10秒保持・2セット
:首の自然な重みで後ろに倒します。
首のストレッチ(側屈・図は右側屈) 10秒保持・2セット【左右】
:反対側の肩は力を抜いて上げず、手と頭の自然な重みで、ゆっくり倒します。
首のストレッチ(回旋)
:前~横~後ろと、時計回り・反時計回りに1回転10秒かけてゆっくり大きく回します。
肩すくめ
:肩を上に思いっきり上げて5秒数えたら、一気にストンと緩めます。
肩回し
:手を肩につけて肘を大きく回します。肩を中心ではなく、胸を中心に肩甲骨を大きく回すよう意識します。前回しと後ろ回しと1回転10秒かけて行います。
胸を前後に張る 10秒保持・2セット
:肩甲骨を意識して胸の中心から大きく前後に伸ばします。
※回数はあくまで目安です。気持ち良いと思う程度で、痛いのを無理に伸ばさないよう気を付けて下さい。
※伸ばしたら5秒止めます。それを5回ずつ行います。
運動療法
ゆっくり時間をかけるウォーキング等の有酸素運動を行います。こっている一部分だけではなく全身運動を行う事で、血行を良くし、ストレス解消にも効果があります。
温熱療法
今は電子レンジで温める簡易型のホットパックもあり便利になりました。冷やすか温めるかどちらの方が良いか聞かれる事がありますが、発症直後でなければ温めた方が良いです。長時間の使用による低温火傷には注意しましょう。
また、忘れがちですが春先や梅雨の時期は寒い時もありますので「冷やさない」ことも大事です。
ただの肩こりかと思っていたら、他の病気が原因の場合もあります。複数の整形外科医が在籍し、最新のMRI等の検査機器があり、様々な診療科のある当院での受診もご検討ください。